ギタークラブが発足した当時 ギター演奏会で弾かれていたレパートリー                                                        OB寄稿のページに戻る
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村井 啓  (ギター部創立時2年生  昭和34年入学)
2010年8月17日

今から50年前の1960年代にギター演奏会で弾かれていた曲は、現在のレパートリーとは大きく異なります。
当時は、日本だけでなく外国においても、極く一部の人々にギターが愛され、セゴビアやイエペスなどの天才的な名手に憧れていた時代と言い換えてもよいかと思います。

当時のギターレパートリーを客観的に記しておくことは、現在のギター隆盛期には、見落とされがちな曲目などを再認識することもなるのではないかと思います。

1959年から1968年 の丁度10年間は、私がギターを愛し、練習した時期に相当しております。
多くのギター愛好者が聴いたと思われる演奏会の内、私が実際に聴いた演奏会のプログラムから演奏曲目を記しておくのも若い人々に参考になるのではないかと思いました。

資料として次のものを掲載しておきたいと思います。

1. 聴いたギター演奏会 (村井 啓)

2. オスカー・ギリア1963年9月14日 の初来日の演奏会プログラム
   ギター芸術(関西ギター芸術協会)第7号 (1964年季刊誌より転載)

オスカー・ギリアは、1963年パリ・ギターコンクールで第1位になり、日本で招請したギターリストです。
残念ながら私は、来日のことを知らず聴いておりません。しかし1977年イタリアのシエナにあるキジアーナ音楽院のマスター・クラスの先生の演奏会を聴きました。シエナの広場に面した教会でのリサイタルとても印象的でした。
現在でも日本で演奏やマスター・クラスなどを行っています。


3.ジョン・ウイリアムス1963年9月25日 初来日の演奏会プログラム
     東京文化会館 Aプロ(現代ギター1995年6月号より転載)

1)序曲(ヴァイス) 2)涙のパバーヌ・ハンソン夫人のパフ(ダウランド)
3)プレリュード・シシリアーナ・クーラント・フーガ(バッハ)
4)メヌエット(ハイドン) 5)カンツオネッタ(メンデルスゾーン)
6)序奏とアレグロ(カール・コハウト) 
7)プレリュード・バルカロール・ダンサ・ポンポーサ(タンスマン)
8)ソレアレス・ラファーガ・ファンダンギリョ(トゥリーナ)
9)朱色の塔(アルベニス)

4. 1968年度来日時の記録 (1971年日本公演のプログラムより)

ジョン・ウイリアムスの初来日も知りませんでした。現在では、ギターの第一人者と
思います。
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最近のギター、特にクラシック・ギターの状況を主として現代ギターやギタードリームを見ていて感ずることは、かつては 思ってもみない隆盛です。
更にそのレパートリーの広さと また高度なテクニックを要する曲を苦もなく弾いている様子です。
一方、ギターの良さを本当に発揮できる曲を、見直す必要があるのではないかという思いです。

一般の音楽好きの人に、ギターで好きな曲,また知っている曲を聞きますと アランフェス協奏曲の第2楽章、アルアンブラの想い出、禁じられた遊び 他は殆ど知らないという状況です。

このようなことから、昔懐かしい(?)曲目を思い出してみました。